2016年度 KIVO代表挨拶

 

「学生だからこそできる、国際協力の形」

 

 

 

私たちは「学生ができることを通じて社会に影響を与える」という理念のもと、ネパールのガイクール村の子どもたちに本を届けることを中心とした、教育支援活動を行っています。毎週のミーティング、街頭募金、イベント開催などの国内活動を経て、今年の3月に私は初めてネパールという国を訪れました。そのときに感じたのは、KIVOが今まで国際交流を通して作り上げてきた村との信頼関係の強さです。ガイクール村の人はKIVOのメンバーをとても温かく迎えてくれました。私たちをみて「ナマステ」と挨拶をしてくれたり、小学校に着くと子どもたちがかけよって来て歓迎のお花を渡されたり、私たちの企画を一つ行うにしても、学校の先生や通訳を協力してくれる方がたくさんいて、村の人のおかげで私たちの活動を行うことができるのだと実感しました。私からすれば初めて会う村人ですが、村人や子どもたちからすれば、「毎年来てくれるKIVOの人たち」なのです。どうしてこんなに歓迎してくれるのか。どうしてこんなに協力してくれるのか。それは今まで交流を大切にしてきたKIVOだからこそ、村の人との信頼関係を築き上げることができたからではないかと思います。

 

ガイクール村での生活はあっという間で、とても楽しいものだったのですが、様々なことを目の当たりにして、何度も感情を大きく動かされたのを覚えています。子どもたちから「勉強するためのペンを1本だけちょうだい!」と言われたとき、目の前の困っている子に対して何もできなかった時。昨年の震災の影響で、校舎が崩れ、未だに充分な設備とは言えない仮設校舎で勉強している生徒たちを見た時。どうにかしたいと思うのですが、自分に何ができるのだろうと考えれば考えるほど、自分の無力さを感じられずにはいられませんでした。しかし、自分一人でできることを考えるより、KIVOのメンバー、村の人たち、みんなでできることの方が多いのではないか、そしてそれが1年間だけでなく、何年も継続して行うことならば、できることがもっと広がるのではないか、思います。そこで、毎年メンバーが変わり続けるKIVOですが、代が変わっても引き継いでいけるような、長期的なvisionを目指して活動していこうと考え、「子どもたちが思いのままに可能性を広げられる学びの場」の実現に向けて活動していきます。

 

 

学生だからできることが何もない、と私は思いません。私たちが毎年現地に行き、触れることで誰かの人生を変えるきっかけになり、またその誰かが別の人に何かしらの影響を与える。ネパールに一気に変化を起こすことは難しいかもしれません。しかし、少しずつ、私たちが与えた影響は伝染し続けることを信じて、活動していきたいと考えております。目に見えない成果のためであったり、答えのないことを考え続けることは決して簡単なことではありませんが、心から尊敬でき、一緒に頑張っていきたいと強く思える団体のメンバーと共に1年間ガイクール村を想い、走り続けていきたいと思います。

 

 

 

8期 代表 清水美雪

 

副代表挨拶

「人」


8期代表がKIVOの国際協力について語っているので、自分は変化球で行こうと思います。突然ですが、これを読んでくださっている方に質問です。あなたには信頼できる人が世界で何人いるでしょうか?もし、「国際協力学生団体KIVO」に入る前の自分がこう問いかけられたら、きっと答えに詰まっていたと思います。

少し自分の過去の話をしましょう。昔の自分は、どうしようもなく弱っちい存在で、その弱さを隠すために周りに嚙みつき、他人を否定し、そして自分と比べて相手の方が劣っていると結論を出すことで存在感を得ていました。おそらく自己肯定感に飢えていたのでしょう。自分の方が他人よりも優れていると感じることが自分の存在意義だったように思います。朝井リョウの書いた「チア男子」に出てくる、「見下す奴の方が見下されるやつよりも弱いのさ。」というセリフを思い出します。

じゃあ今の自分がそうでないのかと聞かれれば、おそらくそれもまた違うでしょう。今でもその弱さはあります。弱さに振り回され他人を傷つけてしまうことがあるのは否定できません。

しかし、一つ確信をもって言えることは、今その弱さを背負っているのは自分だけではないということ。世界で最も信頼できる数人が、そんな弱っちい自分に寄り添って、そんな弱っちい自分を受け入れて、そのうえで僕に必要だよと言ってくれるということ。自分は弱くなんかない。こんなに優れているんだ。自分はこんなに強い人間なんだ。と無意識に自分に言い聞かせ、周りに自分をアピールすることで何とか自分を保っていた僕には衝撃でした。人は他人に等身大の自分を受け容れてもらって初めて、等身大の自分を受け容れることができるのかもしれません。そして、等身大の自分を受け容れることで初めて、前に踏み出すことのできる、真の意味で、強い人間になることができるのだと思います。

少し話がそれましたが、もし今僕が、弱っちくも、その弱さを受け容れて、その弱さと一緒に成長できる強い人間になれたのだとしたら、それは間違いなく信頼できる仲間たち、そしてKIVOという文化に触れたおかげだと思います。正直に話せば、自分は国際協力に対しての興味なんて持ち合わせていませんでした。ではそんな自分がなぜ、KIVOに入ったのか。当時の僕に言わせれば直観、そして今の僕に言わせてもやっぱり直観です。しかし、ただの直観ではありません。その直観に従ったことに後悔なんかない。むしろ、その直観に感謝さえします。きっと自分の直観がKIVOの文化が育む「人」に反応し、無意識的にこの選択肢を選んだのだと思います。国際協力学生団体としてのKIVOを選ぶのではなく、人を育むKIVOを選択した自分を、きっと僕はいくつになっても誇りに思うでしょう。

そして、そんな信頼関係を育むKIVOだからこそ、代表が述べたように、村との信頼関係がとびきり強固なものになったのだと思います。

 

8期 副代表 安藤界